ムーミン谷の彗星 (講談社文庫)

  • 講談社 (1978年10月27日発売)
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トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』(講談社文庫、1978年)は彗星が地球に接近し、地球が滅ぶと大騒動になる。ハレー彗星騒動を下敷きにしている。ムーミンのシリーズとしては『小さなトロールと大きな洪水』に続く二作目である。

ムーミントロール達は彗星を調べに山の上の展望台に出かける。途中でキャンプしていたスナフキンに出会う。これがムーミントロールとスナフキンの初対面である。スナフキンは人間に見えるが、ムムリクという種族である。

山の上で石を転がすと下では大惨事になることがある。その危険が描かれる。「大失敗だ。あれは人ごろしだ。あの石が、スノークのお嬢さんの顔にあたったら」(92頁)

彗星接近の影響で川の水が干上がる。スノークのお嬢さんは水がなければ「ジュース・スープをつくりましょう」と言う(107頁)。マリー・アントワネットの「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」を連想する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2023年12月30日
読了日 : 2023年12月30日
本棚登録日 : 2023年12月30日

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