・商談を始めるや否や常務は私の商品を批判し始めた。その間、私は頷くばかりで、全く口をはさまなかった。
1時間経過後、私は見込みなしと判断した。ノートを閉じて帰る準備をした。
すると、常務の態度が変わって、私に話しかけてきた。
「俺ばっかり話したけど、あんたは、何しに来たの」
「大型冷蔵庫を国産メーカーより4割安く販売する戦略パートナーを、こちらの地区で1社探しているんですが、御社はこの商品を取り扱いたいですか」
お願いはしない。極めて高飛車である。
常務は答えた。
「ああ、取り扱いたいねえ」
「それは、なぜですか」
常務は、さっきまでとは打って変わって、今度は、いかに自分の会社がこの商品を販売できるか話し出した。
「次回、契約書を持ってきますが、どうされますか」
「判を押しましょう」
・「ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水をためているとする。喉が渇いたからって、まだ半分しかたまってないのに飲んじゃうだろ。これは最低。なみなみいっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃだめだよ。いっぱいになって、溢れて、垂れてくるやつを舐めて、ガマンするの」
・潜在意識の力はものすごい、ということ。
俺がリストラされたのは、年も若いし、リストラされるんだったら、俺が一番初めかな、と不安に思っていたからなんだ。
リストラされることを自分で決めていたということに気付いたのだ。
・三つの重要なお金の習性。お金に対する罪悪感を持たないこと、お金が入ってくる流れをつくること、そして自分の年収は自分で決めること。
・この願望に向かうという決断をする際、私の中では次の4つの感情が起こることになる。
1。将来のいい面に対する感情
2。将来の悪い面に対する感情
3。現在のいい面に対する感情
4。現在の悪い面に対する感情
以上の四つの感情を、まずは客観的に認識する。次に、それぞれの感情に対して、対応法を考える。
Q。現在のいい面をどう残すか
Q。将来の悪い面をどう回避するか
Q。将来のいい面をどう最大化するか
以上のような思考をしながら、現在の悪い面か、将来のいい面かという二者択一の決断ではなく、第三の道を見出す。四つの箱全体のバランスをとる。まず何からやって、次に何をやるかというシナリオを描く。その時初めて、行動に移せるわけである
・ひとつには、完璧を目指さないこと。不完全、曖昧さを許容すること。会社も人生もすべて100%完璧ということはない。逆に100%完璧だったら、逆にどこかから影が噴き出すと思って気をつけたほうがいい。家は汚れているぐらいがいい。家庭は不満なぐらいがいい。会社も不満なぐらいがちょうどいい。表があれば裏もある。突出すれば、欠けるものがでてくる。だからカリカリしないで、気楽にやったほうがいい。
・いままでの自分の枠を取り外していく。いままで見えなかった現実が開ける。それが幸せなんだと。
- 感想投稿日 : 2017年3月15日
- 読了日 : 2017年3月15日
- 本棚登録日 : 2017年3月15日
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