有楽斎の戦

著者 :
  • 講談社 (2017年8月23日発売)
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本棚登録 : 77
感想 : 12
3

本能寺の変・関ヶ原・大阪夏の陣の短編集。
それぞれを織田長益こと茶人・有楽斎さんと、あとひとり武将誰かの視線から。
チョイスは割と評判の良くない(お気の毒)武将。
まぁ、長益くん自体ヘタレとして伝えられてるしね。
武将サイドでは小早川秀秋のキャラ設定が秀逸でした。

いまの時代だったら、けっこうフツーに幸せに生きられただろうに、戦国の世で織田信長の弟=淀君のおじさんであったが為にたいへんたいへん。
生き死に賭けて出世するよか数寄の道に身をおいてたい。
なのになかなか思う通りにもいかず、信長に豊臣に家康に翻弄され。
でもまぁ、けっこうラスト楽しそうで(笑)よかったよかった。
どんな時代でどんな立場にあろうとも、
自分にとって「いちばんだいじなもの」が何かを知っているひとは
本当の意味で強くあることができるんだなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史・時代:小説
感想投稿日 : 2017年12月7日
読了日 : 2017年12月7日
本棚登録日 : 2017年11月28日

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