Aではない君と (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2017年7月14日発売)
4.12
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本棚登録 : 3405
感想 : 334
5

殺人を犯してしまった少年を持つ父親視点のお話。
なぜ彼は友達を殺してしまったのか。半分くらいまで動機が見えて来なかったが、焦らされているというよりは、その読みやすさから、徐々に気持ちを昂らせてくれたようで、遅いとは思わなかった。

動機に関して、主人公がたどりついた答えが、急に覆るところがある。
私も「そうだったのか」と思って納得してしまっていたので、衝撃だった。
しかし、だからこそリアルというか、人間なんだよな、と思えた。

あの時、気付けていたら。そう後悔するところもたくさんあるだろうけれど、そこまで考えられる人なんて少数だろう。
もっと一つ一つ、気にかけないといけない。大事に過ごさないといけない。

余談だけれど、主人公の彼女のまさかの行動に好感度急落。
彼女については、このために好感度を上げていたのかな、と思うほど。
こんなことをしても不思議ではないと思えるところが、女ってこわい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: おみくじ用
感想投稿日 : 2017年10月12日
読了日 : 2017年10月12日
本棚登録日 : 2017年9月19日

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