夏のレプリカ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2000年11月15日発売)
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本棚登録 : 7248
感想 : 510
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都内の大学院生の主人公が夏休みを利用して帰省し、誘拐事件が発生した。誘拐されたのは主人公の家族。後に殺人事件となるが、殺害されるのは誘拐された人物ではなく、誘拐者が殺害される。S&Mシリーズを7作読了したが、一番異端な作品だと感じる。前作「幻惑と死と使途」と同時期に発生した事件で、密接に関係していると思われるかもしれないが、そうでもない。ただ単に、同じ軸で進んでいるという表現を使いたかったのだろう。伏線を気にされる方は順番に読むのが望ましいが、単品で読んでも違和感なく読むことが可能。さて、トリックを解くカギとなるのは「主観性と客観性」、「乗り物」だろうか。私の中では大きなカタルシスを味わえた作品だったので、満点を付けることにした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年9月11日
読了日 : 2016年9月11日
本棚登録日 : 2016年9月11日

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