日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか

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  • 集英社インターナショナル (2014年10月24日発売)
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なぜ戦後70年以上がたっても、米軍基地がなくならないのか。戦後の憲法策定、講和条約、日米地位協定、安保の成立の経緯を文献資料に丁寧にあたりながら紐解き、最終的には共産化を恐れる日本の権力層の意思によって、現在まで続く米軍駐留のしくみが形作られたと結論付ける。敗戦国だからこうなっているのだ、とざっくり考えていたところだが、これだけの資料、事実を提示されると、やはり眼から鱗という気分です。
一報で、なぜ原発がなくならないのかについては、基地と同様な構造があることが推察されると述べるのみで、なぜ、その原因が米国との関係にあるのかなど、具体的な資料の提示や説明がなかったのは残念。本来は戦後史の説明を目的として企画された本で、原発のところは震災後の状況により、あとから急遽、企画に加えられたのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会
感想投稿日 : 2020年11月13日
読了日 : 2020年11月13日
本棚登録日 : 2020年11月13日

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