半世紀もの間、私の座右にある物語。ロシア文学に傾倒しながらも、このドイツ文学に心酔した。本来、自己変革の物語なのだが、私は恋愛小説として読んでいた。人間に苦悩と憂いをもたらすというドイツの伝説的妖魔「憂愁夫人」。彼女に纏わりつかれている男性主人公の苦闘が、リアリズムの筆致で描かれている。幼友達である女性だけが、仄かな希望だ。
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カテゴリ:
ドイツ文学
- 感想投稿日 : 2016年4月18日
- 本棚登録日 : 2016年4月18日
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