沖縄コンフィデンシャル ブルードラゴン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2017年2月17日発売)
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感想 : 8
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沖縄県警シリーズ 第2作目。ブルードラゴン。沖縄をベースにした危険ドラッグをめぐる物語。読み終わって感じたのは、勇気あるラブストーリーだ。サーファー刑事 反町の素直な性格が実にうまく描写されている。芯の強さがよく出ている。ノエルの父親は失踪することで、ノエルは父親探しをするために警官となる。ところが、その父親は、香港マフィア ブルードラゴンの頭ジェムソウだった。生きていてほしいと願いながら、悪への道に入り込んでいる父親に対して、敢然とたち向かう。父と娘の対決。そして、ノエルの友人だった安里愛海もハーフだったことで、ノエルが幼い頃から、友達として支えてくれた。その愛海に、反町は恋をするのである。しかし、愛海には隠された過去があった。
ブルードラゴンは、危険ドラックを吸引から錠剤に変え、そしてその錠剤は、凶暴性がまし、セックスに快楽を与える。安く裁くことで、その錠剤を使用したものは凶暴化し、人を殺す事件が多発する。その事件が、沖縄だけでなく、東京にも広がって行く。
沖縄の米軍基地の犯罪が、治外法権であり、軍人の犯罪も日本で裁くことができない。そ言う中で、危険ドラッグが、沖縄の米軍基地でも広がっている。ブルードラゴンのXデイとはいつか?そして、何を狙いとしているのか?
反町の愛海に対する想いが切ない。「女は魔物だ。何を考えているのかわからない。」と言うことだ。さらに、ノエルの父親への心情。
沖縄と犯罪を絡めてのラブストーリー。ふーむ。切り口が面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 沖縄
感想投稿日 : 2020年8月18日
読了日 : 2020年8月18日
本棚登録日 : 2020年8月18日

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