震える牛

著者 :
  • 小学館 (2012年1月31日発売)
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3

居酒屋で 二人が 殺された。
外国人による 強盗殺人事件と推定され、
捜査が行われた。

身体を悪くして 継続捜査担当の田川が 捜査することになった。
そして、二人の無関係の関係が 関係ありと
追跡することで、犯人が浮かび上がった。
キーワードを一つ一つ明かしていく
という手法だったが、
犯人は 意外と簡単にわかってしまった。
推理小説としては ものたらないのぉ。

なぜそのようなことが起こったのか
と言うことを徹底的に解明すると
加工肉食品の暗闇が 浮き彫りになってきた。

ミートをミックスすると言うことが 
悪のような表現になっているが
ふーむ。
それだけで 悪とするのは無理がある。
感情的論理が振り回される。
もっと、食に踏み込まないと 視点が弱い。
たしかに BSEの牛の発見を恐れて
ということも、重なっているが 分離されるべきだ。

正直な 青年 獣医。
裏と表があって 揺すり続けるオトコ。
殺す 必要が あるのだろうか。

オックスマートは まるで イオングループのようで
スーパーが いかに街を壊していったのか
という描写は 優れている。
確かに、文明批判精神が旺盛だが
田川が どこまで 正義を貫くのか。

エリート矢島は 残されたままで
時計好きの 宮田は どこまで追いつめられることが
できるのだろうか。
第2幕が きって落とされる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察/司法
感想投稿日 : 2014年6月20日
読了日 : 2014年6月20日
本棚登録日 : 2014年6月20日

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