幸田真音の小説は、
何ともいえず、「芯」があっておもしろい。
会社という生き物が、そこで働く人間の希望を
つぶしているのかもしれない。
違った方向に進んだ会社で働く、人間は、かわいそうだ。
三輪葵(祥子)、優子、美都
同じ職場にいた三人の女性の10年後という設定で、話がはじまる。
美都の旦那純一が、わけもなく、失踪する。
作家となった葵を中心に、その追跡劇がはじまる。
なぜ巨額の損失を作り出したのか?
というような銀行の問題は、誰も責任をとることなく、
そのまま、公的資金を投入して、銀行を救済する。
銀行を救済しないと産業が冷え込む
という何かわからない論理で。
しかし、日本の銀行は、危機管理ができていない。
「役人に弱い。」
アメリカという国は、なぜ強いのか?
ディック・オーエンが、
パソコンに丁寧に、作業日誌をつけていた。
そのことについて、
「よっぽどのナルシストか孤独の人間だね。」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
金融/銀行
- 感想投稿日 : 2012年10月25日
- 読了日 : 2001年10月17日
- 本棚登録日 : 2012年10月25日
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