珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2016年11月8日発売)
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今回は、家庭と離婚の内容に終始した巻であった。内容もなかなか面白かったが、主人公のアオヤマ氏の「初恋の相手」が、紫式部の「源氏物語」に仮託されていることが、とても印象的だった。切間美星バリスタも、相変わらずの冴えわたりである。魅力的な女性だ。アオヤマ氏の話を聞きながら、脳がフル回転していることが、とてもよく伝わってくる。かつ最後に柄にもなく厭世的なことを話すのが、推理小説ならではである。
私は源氏物語をよく知らない。しかし、光源氏が作中、父親の再婚相手の「藤壺」と恋に落ち、姉としては歳が上だが母としては若すぎる年齢であり、結局男女の仲になるというエピソードがあることは知っている。主人公とその「初恋の相手」は十一歳離れており、そのエピソードを思い出した。重ね合わせているのか、と思わせる内容であった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年2月14日
- 読了日 : 2017年2月13日
- 本棚登録日 : 2017年2月14日
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