お金を知る技術 殖やす技術 「貯蓄から投資」にだまされるな (朝日新書 126)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2008年8月8日発売)
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〜以下、・本より抜粋、→コメント〜

・お金には「守るお金」と「攻める」お金がある
・守:ある一定水準の生活やライフスタイルを維持するために
必要なお金
・攻:ある程度の余裕資金で「より豊かに暮らす可能性」を
追求するために運用できるお金
・自分にとって最適な金融商品を選ぶ能力が必要
これは、経済的なことだけではなく、個人の価値観も含む

・米国の国内総生産(GDP)は、約14兆ドル(約1400兆円)
で、世界全体のGDP約54兆ドルの約4分の1。

・その米国の7割を支えているのが、住宅価格上昇に
ささえられた個人消費

・米国は、毎年約8000億ドル(約80兆円)の貿易「赤字」の国
日本は、約1000億ドル。中国は、約2600億ドルの貿易「黒字」国
いかに米国の赤字が大きいか。

・資産の「リバランス」のために、売買手数料がかかるなら
”定期的に”実施していたら、信託会社の思うツボ

・米国では、30軒に1軒が金融資産100万ドル(1億円)以上の富裕層。
日本では、50件に1軒程度が、富裕層(1億円以上)。(約1.8%)
1000件に1軒程度が、超富裕層(5億円以上)(約0.1%)

・日本人の金融リテラシーは低くない
×「米国は、皆、株で運用しているが、日本はしていない」
○「日本人もアメリカ人と同様に株式で運用しているが、
実際に株式を多く保有しているのが、米国では断然富裕層
日本では、米国と違い下位層が相対的に株式を保有している」

・自分なら何年あれば、ある程度投資に失敗した場合でもリカバリー
できるのか、その年数についてあらかたの「決断」をすること

・利回りについては、毎年の目標値を決める。
守るお金で現在(2009年12月時点)では、1%程度。
攻めるお金でも、3%程度を想定する。

・年金
(A)老齢基礎年金金額の目安
支払った年数 月々もらえる年金
2万円x[ ]年÷12 = [ ]円

(B)老齢厚生年金額の目安
平均年収 厚生年金加入年数 月々もらえる年金
[ ]百万円x5481x[ ]年÷12 = [ ]円

(A)+(B)=会社員の月々の老齢年金

・5年後に子どもの受験費用に100万円かかるなら
それを5年後に確保することが絶対条件になります。
ぎりぎりしか貯まらないのなら、預金や個人向け国債が一番。
100万円確保したうえで、その余りをリスク商品に
振り向けるのが賢明。
つまり”将来確実に必要なお金は、確実な運用をする”

・株式投資は、当たるか当たらないかは運まかせ。
自分なりの仮説をたててから運用を始める。
仮に自分の読みがはずれたら、どこが間違っていたか
検証する。

・株式で長期的に資産を殖やす
1.余裕のある資金(攻めるお金)で
2.長期保有を前提として
3.自分が気に入った優良企業の株を
4.市場全体の地合いが押した(下げた)
ときに買うのが鉄則

・株式が安いときとは?
主に参考にするのは
?EBITDAの倍率
(Earnings before Interest,Tax,Depreciation,Amortization)
金利、税、原価償却前利益
> 営業利益に原価償却費を足す戻したもの

?株式の時価総額:株価x株式数

?ネット負債:有利子負債−現預金

? + ? = ? x A

> A が5倍程度なら十分買える
A が7倍なら「何とかなるかも」
A が8倍以上なら「高い」


・投信を買う場合は、目論見書も読むこと

・資産を大きく殖やした人の投資パターン
3分の1 預金・国債などの安全資産
3分の1 株式や外貨預金などのリスクのある金融商品
3分の1 今住んでいる家を除く不動産や金などの実質資産

・72の法則
福利で運用した場合、72で割った年数で資産が倍増する
6%利回り 元本倍まで 12年(72÷6)
3%利回り 元本倍まで 24年(72÷3)

・表面金利と実質金利
表面金利:銀行窓口などで「年率○%」と提示されている金利
実質金利:インフレの場合
表面金利−インフレ率
デフレの場合
表面金利+デフレ率

・預金
普通預金(0.2%)に預けると、実質金利は大きくマイナスになる。
金利が高いインターネット銀行(2008年7月時点)
イーバンク銀行 0.74%
ソニー銀行 0.9%

・守るお金
ベストではないにしろ、預金や個人向け国債
・攻めるお金
価格が下がった金融商品は、買い時。

・投資信託
うまく使わないと、投資信託運用会社、それを販売している
証券会社や銀行が儲けるためだけ。

・良い投信
・過去からの運用成績がよいもの
(投資期間が数年でるまで新商品は買わない)

・預けられている総資産が増加しているか

・リスクとリターンの実績
シャープレシオ
=(投資のリターン − 無リスク資産<国債>金利)÷リスク(標準偏差)
> 実質的なリターンが、リスクの何倍あるか
> 数字が大きいほどリスクに比してリターンが大きい
すなわちよい商品となる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2019年5月4日
読了日 : 2010年3月9日
本棚登録日 : 2019年5月4日

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