新装版 おろしや国酔夢譚 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2014年10月10日発売)
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感想 : 20
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大黒屋光太夫の乗る船が流されたのが1782年、このときの老中が田沼意次
光太夫がロシアから帰国したのが1792年、このときの老中は松平定信
同時期にはフランス革命が起こっている。
世界に大きな変動が始まった時期。

光太夫たちが極東、シベリアでの生活、その生活に慣れながら、帰国の希望をあきらめず、ともすると崩れ落ちそうになる気持ちを、意識して保つ姿には、驚かされる。

伊能忠敬の測量は1800年の開始、間宮林蔵の樺太探検は1808年、日本には未だ正確な地図がなく、日本は鎖国で多くの人は未だ外に目が向いていなかった時代。
帰国した後、光太夫は自分の国の状況について、どう思って暮らしていたのだろうか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説(日本)
感想投稿日 : 2014年10月26日
読了日 : 2014年10月25日
本棚登録日 : 2014年10月26日

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