SRサイタマノラッパー (角川文庫)

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  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年4月25日発売)
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路傍の石ころを見るかのような顔 粗相のひとつ 天からの蜘蛛の糸 大仰なグループ名 隣の熊谷市 JR高崎線に乗って2駅 2年間ただ机上の空論として霧散していた 大きな溝が露呈 ライブ経験がないという重苦しいコンプレックスを払拭 隣の群馬県から北風が容赦なく吹き続けた 埼玉県の北部では冬の「赤城颪」として忌み嫌われる強烈な寒風だ 今日までの努力と緊張が水泡に帰す 柔和な笑顔 窮状を訴えた 白髪からの最後通牒 オレたちの退路を完全に塞ぐ強烈な一言 夢中で一気呵成に最後まで歌いあげた 質疑応答という弾劾だんがい裁判が 恐々として 慇懃さと幼稚さが絡み合って凄まじい湿度だ 然もありなんという具合に頷きあった ご多分に漏れず俺もその一員だったわけだ 一顧だにせず もろもろ諸々な問題に対して 気宇壮大な狙い 例に洩れずそうだったからよくわかる 束の間のモラトリアム いんがみ韻神 老木が風に吹かれたような乾いた笑い マイルストーン 画一的な一戸建て 国道17号沿いのブックオフ 金をかけずに人生の余暇を満喫しようと目論む年寄り連中 事勿れ主義の権化 高崎線の線路が南北を分ける赤道というわけだ その豪放磊落さが魅力といえば魅力だ 侃侃諤諤の議論が行われ 「宇宙人かよ、お前」 不敬な教師 深谷名物の長ネギ セーブオン 明治時代に渋沢栄一とかいう偉人が出て日本銀行か何かを創ったらしいけど 怒気を孕んだ声だった 「一生そのままだよ、お前」 関越道の上の橋はトムのお気に入りポイントで 慇懃なお辞儀 豚にパール 暗い廃工場は活気を失って閑散としていた 頑として聞かず オレはティンバーランドで土を蹴って駅へ走った 思考は錯綜する オレは言葉のスパイスを振りかける 全身を痺れさせるほど強烈な香辛料でラップの歴史を更新する。ヒップホップ街道を更新する。 日の出にはまだ幾分時間がかかりそうな夜明け前の深い谷の暗闇 無味乾燥な意匠をまとうお役所系の施設 「ファスト風土」 脱臭された空間がただ端的に広がっている 空疎 一緒に考えていくことをうなが促していく 新しい世界と個人との関係(の記述法)を探していく 不様な

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感想投稿日 : 2017年10月10日
本棚登録日 : 2017年10月9日

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