フランに北の地図をえがいてもらうことになったロレンスたちは、レノスの町へもどります。ロレンスはふたたび「獣と魚の尻尾亭」の看板娘のもとを訪れ、ホロに劣らず手ごわい彼女に翻弄され、ホロの心にもさざ波が立ちはじめます。さらにそこへ、テレオ村のエルサが、教会の司教になる人物を求めて、書籍商ル・ロワとともにやってきます。彼女はコルに教えを説き、ここでもホロはおもしろくない気持ちをあじわわされます。
そんななか、ロレンスはルロワから、禁書にまつわる大きな商談をもちかけられます。彼の話に心を動かされるロレンスですが、その依頼を引き受けるためには、ホロと別れて彼女を一人でヨイツへ行かせなければならず、ロレンスの心は揺れ動きます。
クライマックスに向かって駆け抜ける手前の助走といった位置づけなのですが、ロレンスとホロの関係性は、ここでひとまずの到達点にたどり着いたといえるように思います。これまでに物語にかかわってきたキャラクターたちの再登場も、読者にはうれしい展開です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
少年向けライトノベル
- 感想投稿日 : 2021年12月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2021年12月26日
みんなの感想をみる