日本語の個性 (中公新書 433)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121004338

感想・レビュー・書評

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  • 学生時代

  • 著者がしばしば日本語を擬人化的に表現していたのが面白い。日本語は厚着する言語。
    エッセイ風に語っているものをまとめたものなので読みやすかった。あとがきにある通り好きなとこらから読んでもいい。ただ「刺戟」など古い漢字が出てくるので戸惑うところが多く、その度に調べていたので読むのに時間がかかった。

    初版が1976年なので話題が古かったりジェンダー観で「ん?」となるところもあるけど、日本語の本質については数十年で変わるものではないので、読んでいて納得する部分が多い。日本語について改めて向き合ってみなければなと思わされる。

    (以下、好きな部分の抜粋)
    ‪翻訳は国境を越える言葉の旅である/文化とは必要なムダにほかならない/雑談は言葉によるスキンシップ/すべての言語活動には伝達したい内容がなくてはならないように考える向きがふえているが、何もとくに伝えたいことがあるのではなく、相手と人間関係を結び、それを保つのに話すことが必要だという場合が実に多いのである。/何しろ、日本は、文字の社会である。大事なことは何でも書く。約束でも人札とる。口だけでは信用しない。本を読むのは勉強だというが、人の話を聞いてもそうはいわない。耳学問というのは本を読まなければ学問にならないという常識から生まれたことばだ。‬

  • 日本語をめぐる様々な話題を扱ったエッセイ集です。

    日本語は、話しことばと書きことばとの落差が大きく、対談をまとめるときに苦労した話や、講演で聴衆がすこしも笑ってくれず、いたたまれない気持ちになった話など、著者の外山氏自身の体験談を織り込みながら、現代の日本語の性格について自由に語っています。また、日本語の国際化に向けての提言もなされています。

    われわれが日常使っている日本語について考えなおすきっかけをあたえてくれる本だと感じました。平明でユーモアもある文章で綴られており、さすが日本語をテーマにしたエッセイを多く刊行している著者だけのことはあると感服しました。

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 頭使って読みました、何割理解できたかわからないです。
    本自体はエッセイの集まりみたいなものだから読みやすいんですけど、自分の母国語について考えるわけだから私にとっては困難を極めます。
    そしてちょっと話題が古かったりもする。
    英語や中国語をしゃべれるようになりたいと思うけれど、日本語はちゃんとできてるのかと言われると自信がないです!
    授業でも言ってたけど、方言は男性のほうがつかってるらしいですね!女性は現代的言語に適応しやすいらしいです!

  • 433

  • 塾の先生の薦めですが・・・、さっぱりでした。

  • 外国語の性質と日本語の性質を比較することで
    日本語に固有といえる個性を明らかにする。
    著者は単語や統語法などを述べているわけではなく、
    もっと根本的な言語の雰囲気などについて論じている。

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著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『新版 読みの整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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