Story Seller (新潮文庫)

制作 : 新潮社ストーリーセラー編集部 
  • 新潮社 (2009年1月28日発売)
3.80
  • (546)
  • (1114)
  • (834)
  • (95)
  • (17)
本棚登録 : 7029
感想 : 957
4

有川さん目当てで買ったアンソロジー。。。有川さんももちろん良かったけれど、近藤史恵さんと道尾秀介さんが、予想以上に良かった!

近藤史恵 『プロトンの中の孤独』
最近読んだばかりの『サクリファイス』関連のお話だと、ブクログ仲間さんが教えてくれて、はやる気持ちで読了。
『サクリファイス』での石尾の決断につながる新人時代の心情や体験が描かれていて、感動がさらに深まります!

道尾秀介 『光の箱』
凝った構成と抑制のきいた文章に、気持ちよく騙されて、なんだかとてもうれしかった。高校時代の「事件」が苦く重たいだけに、結末のあたたかさに救われます。

有川浩 『ストーリー・セラー』
序盤の、「読む側」から見た「書ける側」への想い、首が痛くなるほど「うんうん!」と何度も肯いてしまうような共感をもって読みました。
「読む側」の彼と、「書ける側」の彼女が、彼女の作品を媒介におずおずと心を通わせていく前半が素敵。
後半は、書くことを選んだが為の悲劇が「これでもか!」とばかりに彼女を襲って、読んでいて辛かった。。。
でも、有川さんにとっては、書かずにいられない作品だったんだろうなぁ。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: アンソロジー
感想投稿日 : 2012年5月7日
読了日 : 2012年5月6日
本棚登録日 : 2012年5月6日

みんなの感想をみる

コメント 2件

円軌道の外さんのコメント
2012/05/07


おおーっ!!
もう読まれたんですね(^O^)

自分も
道尾さんの『光の箱』と
近藤史恵さんの
『プロトンの中の孤独』と
米澤穂信さんの
『玉野五十鈴の誉れ』かなぁ〜♪


あとなんと言っても
『ストーリー・セラー』
ですよね(T_T)

この短編が
後に長編になるみたいだけど、
もう前半の掴みの部分で
完全に引き込まれました(笑)

まろんさんの言うように
後半はかなり辛かったし、
電車で読んでて
途中下車せないかんくらい
グズグズに水が出て焦りましたよ(汗)(^_^;)


けど、こういう企画は
ホンマいいですよね。

知らない作家たちに
手っ取り早く出会えるし、

近藤さんや
道尾さんはコレを読んで
初めて知ったんですよね(^O^)

まろんさんのコメント
2012/05/08

下関までの長旅、お疲れさまでした!
お仕事にボクシング、バンド、草野球の監督、そしてブクログに丁寧なレビューやコメントと、円軌道の外さんの1日は、私の1週間くらいの充実度じゃないかしらと、感動してしまいます。

レビューの中に無断で登場させてしまってすみません(・_・;)出演料は、ガリガリくんの当たり棒くらいしか見当たらないのですが。。。

円軌道の外さんが、『サクリファイス』関連のお話だと教えてくださらなかったら、この本を読むのはもっと後になってたと思うので、『サクリファイス』の感動がまだ強く残ってるうちに『プロトン~』を読めて、ほんとによかったです!

私も、道尾さんはもっと固い感じの作品を描く方かと思ってたので、これで一気に興味が深まりました♪

『Story Seller』は2、3と続巻があるらしいので、見かけたらまた買ってこようと思ってます(*'-')

ツイートする