30の都市からよむ日本史

  • 日経BPM(日本経済新聞出版本部) (2017年2月3日発売)
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・札幌 佐賀鍋島直正が開拓使初代長官、すすきのは開拓者が冬に逃げ出すのを防ぐための歓楽街。
・函館 江戸末期の商人 高田屋嘉兵衛
・十三湊 安藤氏による支配。室町時代に最盛期、博多や堺とならび日本十大港である三津七湊
・平泉 北に衣川の関(義経自刃の地)のある交通の要衝、中尊寺は天台宗、毛越寺も同じく天台宗
・仙台 芭蕉の辻の芭蕉は松尾芭蕉ではない。
・会津若松 恵日寺は真言宗、秀吉の奥羽平定で伊達氏は北に追放され蒲生氏郷が着任。その後は加藤嘉明を経て、秀忠の子でもある保科正之が着任し、以後松平の姓を受け幕末の松平容保まで幕府に忠義
・宇都宮 二荒山神社の門前町、江戸時代は本多正純が着任、日本初の駅弁、明治時代は陸軍第14師団が駐屯し、満州から餃子が伝達、中島飛行機の工場もある軍都、戦後は清原工業団地などで復興。
・江戸 江戸城下と千葉行徳を結ぶ道三堀(医者曲直瀬道三)が現在の日本橋川、江戸六上水
・横浜 外国人の居住地は関の中=関内のみ、関内は山手の英仏とその下=山下の中国人、またその横には元々居留地にいた人々が住んだ元町がある。
・鎌倉 朝比奈切通しは港である六浦と鎌倉を結ぶ塩の道、昭和は文人が集まり川端康成や小林秀雄らによる鎌倉文庫設立
・小田原 北条早雲による開発、箱根の関手前の東海道最大規模の宿場町
・諏訪 東西の中央構造線と南北の糸魚川静岡構造線の交点、諏訪大社の門前町で6年に一度の御柱祭、塩尻は北の糸魚川からと南の三河からのそれぞれの塩の道の終点、明治以後の生糸と疎開による精密機械工業
・新潟 人口80万の日本海側唯一の政令指定都市、信濃川と阿賀野川の河口、1858に開国、萬代橋は1886当時日本最長
・金沢 一向宗の寺内町(金沢御堂、本願寺派)、戦争で空襲を受けず古い町並みが残る
・名古屋 元は清洲が中心だが水害が多く、江戸時代に入り那古野が整備、大商人(染物紺屋の小坂井家、呉服屋の茶屋家、同じく呉服屋の伊藤家はやがて松坂屋買収)、ういろうは江戸時代に明から伝わる、戦後田淵寿郎が100m道路を整備(東西の若宮大通、南北の久屋大通)
・伊勢 天照大神を祀る内宮は宇治、豊受大神を祀る外宮は山田がそれぞれ門前町、伊勢の家屋は妻入(伊勢神宮が一般的な平入だからそれと同じを避けた)、参拝で商業発達、三越(三井越後屋)は伊勢商人にルーツ
・奈良 奈良の語源は「平城」と書いて「ならす」の意、奈良では鹿が神聖で死骸があると3文の罰金→朝早く起きて片付ける→早起きは三文の徳、棚田嘉十郎は平城京保存の父
・今井 現在の橿原市の一部で旧家が大量に残る、元は奈良興福寺の荘園で後に一向宗の寺内町、堺と奈良を結ぶ街道の物流拠点で海の堺、陸の今井と呼ばれた、環濠都市で自治
・大阪 かつては河内湖という湖のほとりに難波宮、その後蓮如に代表される一向宗が山科から移った本願寺の寺内町、水運の街大阪では商人は橋を架けるのがステータス→金かけて破産→杭倒れ→食い倒れの説がある
・堺 仁徳天皇陵、日明貿易で発展、1556宣教師ガスパルヴィレラ「東洋のベニス」、今井宗久や千利休らの会合衆、現在人口は80万人以上
・京都 四神相応=東の青龍(川)、西の白虎(道)、南の朱雀(開けた土地)、北の玄武(山)、条坊制、江戸時代は角倉了以による高瀬川開削で伏見と繋がる
・神戸 平清盛による福原京、日明貿易で栄えるが細川勝元vs山名宗全の応仁の乱で荒廃し中心は堺へ、江戸時代は北風家らによる灘の下り酒(江戸へ出荷)、開港後は上海、シンガポールと並ぶ東洋最大級の貿易港、1945年神戸大空襲→火垂るの墓、1995阪神大震災
・広島 戦国時代は毛利家、毛利輝元が関ヶ原の西軍大将で転封、福島正則着任、干拓を進め◯◯新開地区が増える、明治維新後は鎮台、日清戦争では大本営が置かれ天皇も滞在し実質的な首都の役割へ、その後江田島に海軍兵学校が出来、対岸の呉とともに一大軍事都市へ。1945年8月6日に原爆投下。
・鞆の浦 瀬戸内海の潮目にあたる海路の要衝。古事記、日本書紀、万葉集にも登場、空也が創建した福禅寺は朝鮮通信使が日東第一景勝と賞賛。中村家の保命酒が有名。ポニョ。
・山口 大内文化、一ノ坂川はゲンジボタルの群生地、大内義興が日明貿易を独占、陶晴賢の謀反、長州藩の反幕拠点
・松山 正岡子規、高浜虚子、夏目漱石、秋山好古、秋山真之、1888年伊予鉄道は日本2番目
・福岡 承天寺はうどん・そば発祥の地、福岡城は舞鶴城、那珂川の東が博多、西が福岡
・長崎 1587バテレン追放令、出島、1945年8月9日
・鹿児島 城の南北を上方限(ほうぎり)、下方限と呼ぶ、シラス台地、島津斉彬、1863年薩英戦争
・那覇 首里城は戦争で崩壊、アーニーパイル国際劇場のあった国際通り、2003年にゆいレール開業。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会、経済
感想投稿日 : 2018年4月15日
読了日 : 2018年4月19日
本棚登録日 : 2018年4月15日

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