ダリの繭 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (1993年12月31日発売)
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感想 : 255
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内容(「BOOK」データベースより)
幻想を愛し、奇行で知られたシュールレアリズムの巨人―サルバドール・ダリ。宝飾デザインも手掛けたこの天才に心酔してやまない宝石チェーン社長が、神戸の別邸で殺された。現代の繭とも言うべきフロートカプセルの中で発見されたその死体は、彼のトレードマークであったダリ髭がない。そして他にも多くの不可解な点が…。事件解決に立ち上がった推理作家・有栖川有栖と犯罪社会学者・火村英生が辿り着いた意外な真実とは?!都市を舞台に、そこに生きる様々な人間たちの思惑を巧みな筆致と見事な理論で解き明かした、有栖川ミステリの真髄。
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最近、有栖川シリーズにはまっております。
ちょっと前にドラマありましたよね。
こちらはなぜか火村先生の名前を冠してww

それを録りだめてあるので、有栖川シリーズを堪能してからじっくり見ようかな~、と。

(←原作先派)

それにしても、奇想天外な作品…
まず、稀代の天才ダリをモチーフにした作品と言うのもおもしろい。

ダリのことなんてほんとうわべの知識しかないから、Google先生にあれこれ聞いて、ちょっとだけダリ通になった気でいますヽ(^◇^*)/

とくに、ダリとその妻ガラのことは印象深かったなぁ~。
ダリが唯一、シュールに描かなかった人物なんですね。
ちょっとセミヌードとかドキッとする作品もあったり。
肉体はともかく、ダリの才能を愛して尊敬していたんだろうな…

あと、アリスと火村先生何事ですか。
だんだんけしからん感じになっていくじゃないですかww
「新婚ごっこ」とかいいぞもっとやれwww

<すみませんここからネタばれあります>

それにしても、最後までなんとなく長池と鷺尾のカップルが若干胡散臭くて…

もちろんそんな風にミスリードされてるのかもしれないけれど、最後に感動的?な場面を持ってきていただいても、ほんとに愛し合ってる風にはどうも見えなかったって言う(すみません)。

あとちょっとかわいそうなのは女装癖のばれちゃった人ね。

これうっかり見られてなければ絶対にばれてないのにね。
結局事件とも何の関係もなかったのに。

まぁ、その性癖について一晩語れる(だろう)くらいだから、もしかしてよかったのかもしれないけど。

随所に小ネタあり、くすりと出来る部分あり、
旅情を感じられる部分もあり、
軽く読めるけどのめり込める、
そんな不思議な作品でした~。

ダリのこととか、宝石のこととか、鳥羽の真珠とか、
近鉄のおしぼりとか、今はなき大阪球場とか
いろいろ勉強になりました!

次作も楽しみです♡

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 火村シリーズ
感想投稿日 : 2016年5月25日
読了日 : 2016年5月25日
本棚登録日 : 2016年5月25日

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