少年H(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年6月15日発売)
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本棚登録 : 1748
感想 : 124
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『少年H』下巻。

これを読んで「戦争とは何だったのか」がやっと分かった気がします。学校でも勉強したし、ヒロシマにもナガサキにも行きました。戦争を描いた小説もいっぱい読みました。戦争はダメです、悲惨ですと、表面上では理解していても、どこか他人事で自分とは違う世界のこと。そんな状態だったと思うんです。でも、読み終えた時、ストンと腹に落ちた気がしました。

子供の目から見た大人の愚かさ。戦争を続け、体面のために後に引けなくなり、周りが見えなくなっている軍人たち。自分が大人になったからなのか、大人側の考えていることも分かりますし、子供の目からはそう見えるんだよな、と改めて身を引き締める思いです。

それにしても少年Hの記憶力に脱帽。ん?ノンフィクションテイストだけど、敢えて「小説」とうたっているからには、脚色や作り話のところも多々あるんでしょうね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学(作者名:さ行)
感想投稿日 : 2013年10月27日
読了日 : 2013年10月22日
本棚登録日 : 2013年1月1日

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