価格破壊 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (1975年6月20日発売)
3.65
  • (24)
  • (40)
  • (56)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 373
感想 : 45
4

戦後のエコノミックアニマルを活写した、ある意味ロビンソンクルーソーのような行動小説。商売繁盛の為の徹底したハングリー精神の出発点は戦場での臨死体験にあるというのがいかにも戦後というべきか。死にそうな思いをした人は強い。
主人公は信念に突き進んで行く行動の塊で、葛藤らしい葛藤も無いのに対比して、妻や部下など彼を取り巻く人物の揺れ動く内面描写は、丁寧に描かれている。この辺りがさすがというものか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年1月20日
読了日 : 2021年1月20日
本棚登録日 : 2021年1月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする