ラスト・イニング

  • 角川書店 (2007年2月14日発売)
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本棚登録 : 1957
感想 : 309
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『バッテリー』のその後の物語。

『バッテリー』では主人公コンビのライバル校の先輩であった瑞垣を中心に、野球(と野球仲間)に対して愛憎にも似た気持ちで向き合う高校生たちの心情を描く。
たかが野球、されど野球、というか。
大人の視線で見れば、「もっと上手な生き方もできるだろう」と思ってしまう、聡い子どもたちが、それでも叶えたい欲望があると、不器用な道を選んでいく様に、もどかしさと羨ましさを感じる。
そんなにも焦がれる野球という存在、そして、原田巧というピッチャーと出会ってしまったことは、果たして彼らにとって幸福なのか、不幸なのか。
ただ「天藍」の空のように、青く美しいことは確かなのだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年8月16日
読了日 : 2007年2月1日
本棚登録日 : 2007年2月1日

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