サラダ記念日

著者 :
  • 河出書房新社 (1987年5月8日発売)
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本棚登録 : 700
感想 : 90
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表題作や有名な作品はもちろん知っていたが、歌集として読んだのは初めて。

ままごとのような可愛らしい恋もあれば、達観したような視点にドキリとさせられる恋もある。
恋愛の歌だけでなく、不器用ながらも愛情あふれる父と娘の歌、教師の目線から詠んだ歌なども、おもしろい。
おそらく詠み手のリアルな実体験に、ほんの少しのフィクションを効かせたのであろう匙加減が、言葉のみずみずしさを引き立てていて、こういうところが当時の若者にウケたのかなあ、などと想像しながら読んだ。

まるで、カメラのシャッターを切るように、一瞬を31音に閉じこめて、そのまま真空パックにしたような。
それくらい、時を超えても鮮度の高い作品だと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 詩歌
感想投稿日 : 2022年6月23日
読了日 : 2022年6月21日
本棚登録日 : 2022年6月23日

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