千代丸は、主人を探して水戸からやって来た末吉を助ける。當仙寺の富くじで水戸家が稼いでいることを察知した親方はゆすりの種を探るため寺で芝居興行を行なう。勘違いの連鎖など大富豪同心のような感じになってきたが、こちらはコミカル色は薄くて複雑でミステリアスな展開となってきた。幕府中枢部に話が及んできたし、未だに黒鍬組の実態も桜山家も謎だらけ。勘太郎一座のコミカル色は薄れてきたが、千代丸の心の内とは正反対な天才的な憑依型演技に面白さが増してきた。蘊蓄やストーリーは楽しく、謎を引きずるラストで次が気になる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
時代歴史小説
- 感想投稿日 : 2013年9月8日
- 読了日 : 2013年9月6日
- 本棚登録日 : 2013年9月8日
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