哀しい予感 (幻冬舎文庫 よ 2-14)

著者 :
  • 幻冬舎 (2006年12月12日発売)
3.80
  • (146)
  • (198)
  • (201)
  • (20)
  • (7)
本棚登録 : 2734
感想 : 179
5


 登場人物が全員優しい人たちの集まりだった。
 優しさの種類こそ違えどみんな優しい。
 
 あらあらと私の予想外の展開に進んでいった。
 暖かいはずの物語だけどどこか哀しい。
 どうかみんなが幸せになりますように。

 吉本ばななさんの優しい描写や比喩が好き。

 p122 (物への扱いは人間への扱いと似ている。自分は楽だけどそうされた側は切ないよね。)
『2度と目に入らないように、そしていろいろなことを考えてしまわないようにほとんどめくらめっぽうに投げられている。おばは人間ともきっとこのようにきっぱり別れるのだろうと思って、私は少し悲しくなった。』

 p110
『「あんまりたくさんありすぎるものを見ると、人間は不思議と悲しくなっちゃうんだよ。」』

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年8月2日
読了日 : 2020年8月2日
本棚登録日 : 2020年8月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする