おはん (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1965年2月2日発売)
3.17
  • (9)
  • (20)
  • (60)
  • (14)
  • (3)
本棚登録 : 338
感想 : 39
3

次郎くんのミスリードで、コジコジの母親になってしまった宇野千代。

宇野千代の名前はそれで知ったのだけど、ずっと本を読んだことがなかった。

文体が口語で方言見たいのが入っていて読みにくかった。

要するに、愛人と元妻の間で揺れ動くクズ男の話ってゆうことはわかった。正直いって登場人物全員すきじゃなかった。

強いてゆうなら、「私はこのヒモ男がほしい!」と我を通し続ける「おかよ」(愛人)の潔さは嫌いじゃないけど、経済的にも自立してる女性が、なんでこのヒモ男に固執する必要があるんだろうと思ってしまう。

一方で終始優柔不断で、押しに弱く、自分の意思などと持たない「おはん」には、「しっかりせんかい」とイライラしつつも、なぜか肩入れしてしまうような魅力がある気がした。「おはん」とゆうタイトルでこれだけ長い間支持されてる理由でもあると思う。

本当に愛している女は「おかよ」であるけど、「おはん」は心のどこかで後ろ髪をひかせる存在なのかも。

正直、おはんもおかよも、どう考えても主人公の男といるメリットないし、コスパもタイパも悪いから、早く別れたほうがよさそう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年1月30日
読了日 : 2024年1月30日
本棚登録日 : 2024年1月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする