著者がこの本を書いた理由は、「もっと家電のデザインについて気軽に話が出来てもいいのになあという」願いからだとある。確かに、家電を選ぶ場合、デザインよりも機能、値段に重点を置いている。
テレビをつけていたらどこかの会社の社長が、これからの電化製品は機能面では差が付かないのでデザインで付加価値を付けると言っていたのを思い出した。これだけ物があふれる時代だと、何か斬新なものをおまけに付けないと売れる前にまず話題にすら上らない。著書を読んでいるとデザインにもいろいろあったのだなあと思った。
丸くなったり、四角くなったり、流線形になったりしているが、「売れるのはフォーマルなデザイン」と述べている。というのは、「面白い」デザインであっても、実際に買いたいデザイン」というのがあり、それはオーソドックスなデザインをユーザーが求めているからだとある。みんながあのピカソやダリのようなアバンギャルドな感性の持ち主だったら奇抜なデザインの家電も売れるだろうが、なかなかそうはいかない。
電気カミソリで有名なブラウン、かつて一世を風靡したソニーやアップルの製品が取り上げられているが、これからのデザインはどうなっていくのか。これから発展していき経済水準の上がっていく国や地域から今までにないデザインを創造するデザイナーの登場に期待したい。製品にも遊び心が必要だからなあ。
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- 感想投稿日 : 2014年6月8日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2014年6月8日
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