今こそ読みたいマクルーハン (マイナビ新書)

著者 :
  • マイナビ (2013年10月23日発売)
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感想 : 17
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メディアの話によく出てくるマクルーハン。でも名前を聞いたことある(そして断片的な引用しか見たことが無い)程度の自分が、初めて全体像を知ることができた本。マクルーハンの理論のエッセンスが平易な言葉で要領良く書かれている。

マクルーハンの話でジェミノイドとの関連が引かれてたり(P.65)、Googleグラスとの関係性が説かれてたり、フィルターの問題が示されてたり、と正に現在進行形の話題とマクルーハンの理論を絡めてあったので、こういうポイントというのがわかりやすい。

特にバックミラーを通して未来を見る、という話と、新しいテクノロジーは不安とノスタルジーを引き起こす、という話は印象に残った。
『そうした激しい批判を引き起こすものこそ、僕らが「実は社会にとってプラスになるのではないか?」と考えるべきものなのかもしれません』『自分の目では気づきにくい見落としを避けるために、あえて人々が拒否反応を示しているものを探すようにする、というわけです』『少なくとも様々な批判が、いかに漠然とした根拠の上に繰り広げられているかということに、驚かされるのではないでしょうか』
本書にもビッグデータの話題が少し出てきたが、昨今のプライバシーと匿名化されたビッグデータの利活用化というのが、この議論においてどこにあるのか、マクルーハンの意見が聞いてみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年7月25日
読了日 : 2014年7月25日
本棚登録日 : 2014年7月24日

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