メディアの話によく出てくるマクルーハン。でも名前を聞いたことある(そして断片的な引用しか見たことが無い)程度の自分が、初めて全体像を知ることができた本。マクルーハンの理論のエッセンスが平易な言葉で要領良く書かれている。
マクルーハンの話でジェミノイドとの関連が引かれてたり(P.65)、Googleグラスとの関係性が説かれてたり、フィルターの問題が示されてたり、と正に現在進行形の話題とマクルーハンの理論を絡めてあったので、こういうポイントというのがわかりやすい。
特にバックミラーを通して未来を見る、という話と、新しいテクノロジーは不安とノスタルジーを引き起こす、という話は印象に残った。
『そうした激しい批判を引き起こすものこそ、僕らが「実は社会にとってプラスになるのではないか?」と考えるべきものなのかもしれません』『自分の目では気づきにくい見落としを避けるために、あえて人々が拒否反応を示しているものを探すようにする、というわけです』『少なくとも様々な批判が、いかに漠然とした根拠の上に繰り広げられているかということに、驚かされるのではないでしょうか』
本書にもビッグデータの話題が少し出てきたが、昨今のプライバシーと匿名化されたビッグデータの利活用化というのが、この議論においてどこにあるのか、マクルーハンの意見が聞いてみたい。
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- 感想投稿日 : 2014年7月25日
- 読了日 : 2014年7月25日
- 本棚登録日 : 2014年7月24日
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