この文庫で読むのはたぶん初めて。でもアンソロジーで読んだ記憶のある短篇がいっぱい。まとめ読みするとまた別の面白さがある。一気に読み終えてしまった。
サキの面白さは意地悪さ。ニヤニヤ笑いだけを残して宙に浮かぶチシャ猫が人間社会を覗いて書き留めた物語のようだ。「トバモリー」はまさにそういう話。「狼少年」はあらためて読むとポーの一族のエドガーみたいで、ホモセクシュアルな欲望とその隠蔽のメタファーのようにも読める。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年2月7日
- 読了日 : 2021年2月1日
- 本棚登録日 : 2021年2月7日
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