夏のくじら (文春文庫 お 58-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年6月10日発売)
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本棚登録 : 629
感想 : 79
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青春小説の醍醐味といえば『ボーイ・ミーツ・ガール』は外せない。
本書はそんな王道、といってもすでに四年前に出会った彼女との約束果たすために彼女を探すという物語。
そこに夏のよさこい祭りが舞台装置として描かれる。

よさこいにかける人々の想いや、そもそもこのお祭りは各チームすべて自分たちでプロデュースして自腹を切ってプログラムを制作し、祭りの運営側もすべて手弁当で踊り子たち各チームを支援するこのお祭りの情景がいきいきと描かれている。
2年前から数ヶ月の間に何回か高知を訪ねて、高知の姫たちと語り飲んだ街の景色を思い出す。
もう、前回訪ねてから早いモンで一年も経ってしまった。

そもそも本書を知ったのは、ちょうど今年のよさこいの最中に高知の姫から紹介してもらったのがきっかけだった。
前に住んでいた池袋でも毎年夏になるとよさこい祭りをやっていたが、それほど興味を引くモノでは無かったが、今年はfbを通じて流れてくる本場高知のよさこいの状況や本書を読んでみて、本場のよさこいの空気を自分も肌で感じたいと思わせる、暑い夏の日の二日間の物語であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸小説
感想投稿日 : 2014年8月17日
読了日 : 2014年8月17日
本棚登録日 : 2014年8月17日

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