相変わらずお人よし、というか、妖怪よし(ww)な夏目。
頼まれると断れない、ってところが、結局ニャンコ先生の不安の正体なんだろう。でもって、なんだかんだと夏目を甘やかしているニャンコ先生。
一見、夏目とニャンコ先生が違えた話のようで、最終的にはほんわか終わるところが、夏目友人帳らしい。うむ。<夏目友人帳>の最もな話なんじゃないだろうか。
でもって、妖は人間の儚さを、夏目は物を通して存在するものの儚さを、思う。
短い生であろうと、長いものであろうと、命は全て<儚い>のだ。
<儚い>から、その<儚さ>を知るからこそ、思いは強い。
で、名取と的場の若いときの話になるわけだ。
相変わらず試行錯誤している名取と、策をめぐらせているような的場。とはいえ、的場も揺れてる感じがあって、その若さが新鮮。
名取が一人であることをやめるきっかけも、彼らしく優しい。
名取も基本、優しいよね。だからこそ、今、夏目の優しさが不安なんだろう。
この世界は、いつも優しさでできていると思う。
もっとも、優しさもそれぞれの立場によって感じ方も見え方も違う。ようするにそういう話なんだな。
読書状況:読み終わった
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邦人作者名 ま~も
- 感想投稿日 : 2016年12月27日
- 読了日 : 2016年12月27日
- 本棚登録日 : 2016年12月27日
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