さすが柴田元幸氏の訳、という一冊か。
もちろん、元のエドワード・ゴーリーのひと言も良い。最初は、諺や古来からの寸言,箴言の類かと思った。
どうやら、そうでもなさそう。
アルファベット順に単語を並べ、その単語を用いた短文が記されている。
示唆や教訓めいたものもあるが、単に韻を踏んでいるからというものもある(特に原文の英語のほう)。
それを、時には意訳し、時にはその韻までも日本語で表現しようとした訳者の苦労がしのばれる。
面白い!と思ったものを拾っておく。
A hidden Bird
Is often heard.
歌は聞こえど、鳥(bird)は見えず
There is an Eye
Up in the sky.
地に人あり 空に目(eye)あり。
A careless No
Leads on to wor.
つれない一言(no)、悲しみの元。
With every Yawn
A moment's gone.
欠伸(yawn)するたび、三文の損。
そこはかとなく、教訓めいたものがお気に入り。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
詩集
- 感想投稿日 : 2024年1月19日
- 読了日 : 2024年1月19日
- 本棚登録日 : 2024年1月19日
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