高台家の人々 DVDスタンダード・エディション

監督 : 土方政人 
出演 : 綾瀬はるか  斎藤工  水原希子  間宮祥太朗  坂口健太郎  大野拓朗 
  • ポニーキャニオン
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感想 : 53
2

2016年 日本 116分
監督:土方政人
原作:森本梢子『高台家の人々』
出演:綾瀬はるか/斎藤工/間宮祥太朗/水原希子/大地真央/市村正親/シャーロット・ケイト・フォックス/大野拓朗/夏帆/坂口健太郎/塚地武雅

妄想が趣味の地味なアラサーOL・平野木絵(綾瀬はるか)の会社に、青い目ハーフのイケメン・高台光正(斎藤工)が海外支社から転属してくる。実は光正は他人の心がわかるテレパシー能力があるため、あまり人と係わらずクールに生きてきたが、無口で内向的な木絵の脳内で繰り広げられる愉快な妄想を覗き見して、つい笑ってしまい、彼女に興味を持つように。とんとん拍子で二人は交際を始めるが、木絵との結婚を考える光正は、自分のテレパス能力のことをついに彼女に打ち明け…。

原作は既読。大好きな漫画だったので、映画化には不安しかなく、キャストに関してはもちろん色々不満に思うこともあったのだけど、序盤は意外と楽しく見れて、お、この調子なら結構良作に仕上がってるかな、と期待。

綾瀬はるかちゃんは地味なOLとしては可愛すぎるんだけど、天然コメディエンヌとしては文句なしなので、前半わりと原作に忠実な木絵ちゃんの妄想場面はとても楽しかった。斎藤工は光正さんにしてはちょっと濃すぎるけどイケメンだし、整ってるのに何故かイケメンに見えない間宮祥太朗の弟・和正も、木絵のほうが美人なので結果残念な水原希子の妹・茂子も、ミスキャストだけど目をつぶろう、職場の阿部さんは堀内敬子だと美人すぎるのでふせえりとかのほうがいいなと思ったけど、迫力ある母・由布子(大地真央)や、純先生(夏帆)は結構はまり役だし、まあいっか、と許容モードだったのだけど…。

中盤で、光正が超能力を告白したあたりから急にオリジナル展開を始めて大迷走。木絵ちゃんの妄想場面もなくなり、辛気臭いお悩みモードが延々続く。そしてなんと、あろうことか、モヤモヤしたまま結婚式までこぎつけて、あげく教会から木絵ちゃん逃走。え、なにそれただの非常識。だったら最初から断りなよ…。そしてその後も、ぐだぐだ悩む木絵、反対してたくせに急に善人ぶりだす母、なぜか祖母アン(シャーロット・ケイト・フォックス)のカタコト日本語お手紙などで立ち直る木絵。なんじゃそら。

とにかく後半が酷くて、観るのが苦行でした。くすりとも笑えないし、ラブストーリーとしては、恋人がテレパスというありえない悩みが焦点なため共感が難しい。前半のコメディのまま突っ切ってくれたら良作になったかもしれなかったのに。

原作の、結婚に反対していたお母さんが木絵ちゃんにスパルタ教育するうちに彼女の魅力に気づき、いつのまにか木絵ちゃんを好きになっていく、あの展開が好きだったのになあ。原作通りにそう展開して、合間に茂子と浩平(坂口健太郎)、和正とじゅん先生のエピソード、アンと茂正の回想なんかを挟んで構成すれば十分盛り上がり、ベタだけど結婚式ゴールにすれば良かったのに。

原作から端折られる部分があるのは仕方ないけど、個人的に結婚式の教会に金太郎が現れる場面は窒息しそうなほど笑ったので、あれが見たかった。それなのに金太郎どころか木絵ちゃん脱走だもん(涙目)あと和正くんがいつもブレーメンの音楽隊みたいな妄想にされてるのとかも好きだったから見たかったなあ。

出だしがわりと良かっただけに、後半のガッカリ感が半端なくて意気消沈してしまった。猫のヨシマサだけは本当にマンガから出てきたみたいにそっくりで可愛かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:  邦画
感想投稿日 : 2021年1月22日
読了日 : 2021年1月21日
本棚登録日 : 2021年1月22日

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