『戻り川心中』に続いて、
花をテーマにした短編「花葬シリーズ」をまとめたもの。
これもどんでん返しもののミステリですが、物語全体を覆う花のイメージがうつくしいです。
客観的に見ると、酷い真相ばかりなのですが、
重ねられる花の印象が強く、どこか物哀しい後味を残すものばかりです。
最初に収録されている「花緋文字」が一番好きです。
どこまでも救いようがない暗い物語と、
読後に残る美しい過ぎる花の幻影の対比が、印象に深かったです。
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2008年8月11日
- 本棚登録日 : 2008年8月11日
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