賢者のおくりもの (講談社 青い鳥文庫)

  • 講談社 (1990年11月10日発売)
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感想 : 9
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<span style="color:#000000"><span style="font-size:medium;"> 何も、絵本といったら子供の専売特許というものではない。大人の絵本というものもある。いや、難しいことはない、どんな絵本でも、子供が読んだら子供の絵本であり、大人が読んだら大人の絵本になる。

 その絵本の中にもなかなか含蓄深いものも多い。

<img src="http://yamano4455.img.jugem.jp/20090123_555618.jpg" width="118" height="200" alt="090123賢者のおくりもの" style="float:left;" class="pict" /> <span style="font-size:small;">「賢者のおくりもの」(オー・ヘンリー著)</span><br style="clear:both" />

 若くて、まだまだ貧しいが、お互いに深く愛し合った夫婦の物語。貧しい二人だが、二人には宝物があった。夫の宝物は、祖父から父へと代々伝わる金の時計、妻の宝物はその美しい髪。

 クリスマスの前日、妻は、愛する夫のためにプレゼントをしたい。でも、家にはお金がほとんどない。彼女は、自分の宝物の美しい髪を切ってかつら屋に売ってしまう

 それからの二時間、彼女にとっては至福の時間。自分の宝物の髪を売った、そのお金で、愛する夫へのプレゼントを探す時間。妻は、夫の宝物である金の時計につけるプラチナの鎖を買う。

 家で、夫の帰りを待つ妻。鏡で髪を切った自分を見つめる。今度は、だんだんと不安になってくる。

 「神さま、どうかこれでもジム(夫)が私をきれいだと思ってくれますように」

 帰ってくる夫。妻の姿をただじっと見ている。言葉が出ない。
 
 夫が妻に買ってきたプレゼントは?そのプレゼントを手に入れるために、夫は?作者はどんな結末を用意しているのか?

 こども図書館で見つけた本。初めて読んだのはいつ頃だったか。小学生の頃だったと思う。その内容は、うる覚えだったが、鮮明に思い出した。

 大人になってからのほうがインパクトが強い絵本。</span></span>

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感想投稿日 : 2009年1月23日
本棚登録日 : 2009年1月23日

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