俳句いきなり入門 (NHK出版新書)

著者 :
  • NHK出版 (2012年7月6日発売)
3.80
  • (8)
  • (23)
  • (10)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 202
感想 : 29
5

俳句についての本ではあるけれど、すべての創作表現にかかわる人は読んだ方がいい。文章のなかでも俳句にかぎらずブログやツイッター、他に音楽、絵画などジャンルを問わない。日常会話も含むぞ。

「俳句は短いのではなく速いのだ」
「俳句はモノボケ」

なるほど〜。例えばだけど、こういう思ってもみなかった方向からの鋭い指摘に、目から鱗が落ちる落ちる。
日経ビジネスオンラインの連載を楽しくよんでいたので、一冊の本としてまとまった形になって嬉しい。

ただし、副作用もあって、しばらくは怖くて(少なくとも気軽に)文章を書けなくなってしまう。
「これは『見て見て、私を見て』の見苦しい文章になってないだろうか」と。また、なんとなくつまらないと感じる文章の三割くらいは手段(技術)が原因ではなく目的が「私ってすごいでしよ」だからだってことにも気がつくようになった。

「文章の方があなたより偉いのだ」「読む、という創作活動」

表現というのは、思ってもみなかった方向に深いのだなぁ、と思わせてくれるすてきな入門書でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年3月23日
読了日 : 2013年3月23日
本棚登録日 : 2013年3月23日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする