安積シリーズとしては初めて(?)の短編集。安積班の面々や交通課の速水が主役となるスピンオフ版ともいえます。
普段は安積目線で描かれていた人物たち自身の目線による描写もあり、非常に新鮮です。扱われる事件そのものも長編とは違い、小粒なものが多く、より一層、登場事物たちの人となりが引きたつというものです。
これを読んでいると、やっぱ安積班の面々はいいわ~、と改めて思ってしまいますね。特に村雨は、安積の一方的な思い込みにより、少々損な見方をされていますが、本作を読むとガラッと違う一面も垣間見えます。
そんな安積班ですが、本作終盤では臨海署再建の噂が立ち始め、安積をはじめとする強行犯係のメンバーたちの配属がどうなるのか、という展開に。本作を読むと、この班のメンバーがばらばらになってしまうのは忍びないな、という思いが強くなったところでのこの展開ですから、次作が気になります…。
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- 感想投稿日 : 2020年10月21日
- 読了日 : 2020年10月20日
- 本棚登録日 : 2020年10月19日
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