新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1989年6月19日発売)
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感想 : 1096
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お母さんのための「牛乳」を手に入れられなかった少年ジョバンニが、
「銀河(milky way)」の旅に出る。
モチーフがたくさん重なり合っていて、読み返す度に新たな発見ができた。
いい作品は無駄がない。
すべてのことに意味があるんだなぁと、物語の深さや厚みを知った。

宮沢賢治は「さびしさ」の人。
優しいあたたかい文章なのに、ずっと暗くてさびしい。
だからこそきらきらした描写が際立つのでしょうな。
光があれば影がある、というか。影があれば光がある、というか。

映像を読んでいるかのような感覚になる文章も大好き。

「下流の方は川はゞ一ぱい銀河が巨きく写って
まるで水のないそのまゝのそれのやうに見えました。
ジョバンニはそのカムパネルラはもうあの銀河のはづれにしかゐない
といふやうな気がしてしかたなかったのです。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月12日
読了日 : -
本棚登録日 : 2022年2月12日

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