感性工学の視点から、人の脳内会話という概念を提案した本。工学の領域のプロダクションシステムから着想を得たもので、脳内会話会話とは、人の中にすでにある「ストック」が外部からインプットされる「ニュース」によって「発火」し、アクションに至るプロセスのことをいう。
脳内会話には「なるほど会話」、「ギャップ会話」、「磁石会話」、「書き換え会話」の4つの種類がある。それぞれの会話は、もともと人の中に存在するストックが構造的なのか、断片的なのかということと、外からインプットされるニュースの性質がストックに対して同室的なのか、異質的なのかの関係性によって決定される。
4つの脳内会話の実際の事例も取り上げられており、理解を深めるにもとても助かった。また「そそるツボ」を押すようなインプットの仕方の代表的な12の手法も紹介されていて、『「不確実」が、魅力になる』ことは納得できるものだったし、感動した。最近、読んだ本の中では、ダントツのおもしろさ。
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- 感想投稿日 : 2012年2月2日
- 読了日 : 2012年2月2日
- 本棚登録日 : 2012年1月26日
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