老いの歌――新しく生きる時間へ (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2011年8月20日発売)
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感想 : 7
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松尾芭蕉50歳、夏目漱石49歳、日本人は戦前まで「人間わずか50年」の言葉通りであった。それが、今は平均年齢は80歳を超える超高齢化社会である。しかし、年を取るとはどういうことか、高齢者の本当の気持ちはどうなのか、ほとんど誰も知らない。著者は短歌こそが老いの気持ちを掘り下げて伝える良い手段だと主張する。私もだんだんと老いていく。その時々の気持ちを短歌に詠んでいくことで、これから老いを迎える人の役に立てるのではないかと考えるし、多少とも興味を持って読んでもらえるのではないかと思う。「ふり向けば空席のみが増えてゆく最終バスのわれは乗客」「九十歳の先は幾歳でもいいやうなお天気の中花が咲くなり」(斎藤史)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年10月26日
読了日 : 2021年10月26日
本棚登録日 : 2021年10月26日

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