下町の路地裏にたたずむ小さな一軒家。
そこは、昼は社交ダンスのド派手なドレス店『シャール』、夜は体に優しい夜食が食べられる店『マカン・マラン』になる。
前作で、ガンの治療のため入院し、店を閉めていたドラァグクイーン・シャールが帰ってきた!
前作からの常連さんたちに加え、また今夜もさまざまな悩みに胸を塞がれた人々が、シャールの人柄と、思いの込められた優しい夜食に、心とお腹を満たされて、自分を取り戻してゆく。
シャールが戻ってきた喜びと、変わらずじわっと美味しそうな料理。コレですよコレ!と、常連さんたちも舌鼓を打ったことでしょう。
あぁ、私も食べに行きたい。
今作では、いつも人々を癒す側にいるシャールに、実父との辛い別れが。
いつも、皆に“ありのままでいい”と語りかけるシャールが、実父には自分を受け入れられず、絶縁されたままだった辛さ、やるせなさ…
そんなシャールに寄り添い、ありのままでいいと語りかけるのは、ジャダと猫、そしていつもヒネくれた受け答えばかりの旧友、柳田。
あっぱれ!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内作家
- 感想投稿日 : 2017年5月22日
- 読了日 : 2017年5月22日
- 本棚登録日 : 2016年10月27日
みんなの感想をみる