とても読みやすい。若い研究者の体験記だから、冗長だったり独りよがりだったりして、読んでいてどこかで飽きるだろう、となめていたが、そんなことなく、最後まで面白かった。解説によると、ジャーナリストの松本仁一氏による懇切な指導・ダメ出しがあったようだ。偽装結婚の詳細、それを仕切る組織と裏社会との繋がり、出稼ぎを強いられるフィリピンの現状まで。取材範囲は多岐にわたるが、それがほとんど実体験に基づくのだからすごい。ルポルタージュとして秀逸。社会学的な考察を深めるのは、今後の課題として期待したい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年12月13日
- 読了日 : 2020年12月5日
- 本棚登録日 : 2020年12月13日
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