フィリピンパブ嬢の社会学 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2017年2月16日発売)
3.66
  • (21)
  • (40)
  • (43)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 445
感想 : 62

とても読みやすい。若い研究者の体験記だから、冗長だったり独りよがりだったりして、読んでいてどこかで飽きるだろう、となめていたが、そんなことなく、最後まで面白かった。解説によると、ジャーナリストの松本仁一氏による懇切な指導・ダメ出しがあったようだ。偽装結婚の詳細、それを仕切る組織と裏社会との繋がり、出稼ぎを強いられるフィリピンの現状まで。取材範囲は多岐にわたるが、それがほとんど実体験に基づくのだからすごい。ルポルタージュとして秀逸。社会学的な考察を深めるのは、今後の課題として期待したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年12月13日
読了日 : 2020年12月5日
本棚登録日 : 2020年12月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする