クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2008年4月15日発売)
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本棚登録 : 265
感想 : 20
3

天才たちが孤島に集まって、なにやら事件に巻き込まれる、という展開はダンガンロンパを思わせます。というか、ダンガンロンパの方が後なのかぁ。それぞれのキャラクターが立っていて、面白く読むことができました。

ただその中で主人公というか、語り部の「いーちゃん」にどうも感情移入できなかったです。自分が天才ではないことに引け目を感じているようなのに、妙に出しゃばるところがどうなのかなぁ、という感じ。

あとは、なにやら思わせぶりな描写がずらずらと続くところがあって、それもやや興ざめなところはありました。それもこの作品の味と言えばそうなのかもしれないですが。

肝心のクビキリ死体の謎や、そこからのどんでん返しはかなり良かったです。まぁ、ちょっとやりすぎな感じがしないでもないですが。ほっとしたところに、ひょいひょいっと真相を立て続けに放り込まれて、本当に驚かされました。

主人公の過去に何があったのかなど、ぼかされたまま終わった謎もありますが、それらは続編で語られたりするのかな。そんな中で「いーちゃん」にも感情移入できるようになるかもしれない。

なんか文句も出ましたが、それなりに楽しめました。続編も手に入れましたので、近いうちに読みます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本ミステリー
感想投稿日 : 2024年3月8日
読了日 : 2024年3月8日
本棚登録日 : 2024年3月8日

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