シャクルトンの大漂流

  • 岩波書店 (2016年10月15日発売)
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感想 : 22
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 この物語は、1914~1917年、南極の流氷帯で船が沈没したけれど、探険隊の全員が無事に生還した実話を描いた絵本です。

 アーネスト・シャクルトンはイギリスの探険家。この話の前にはノルウェーのアムンセンの探険隊がスコットの探険隊に先駆けて南極点に到達していた。
 シャクルトンは次の冒険として南極大陸を横断する探険隊を結成する。自信が隊長となり、船や隊員たちなどの準備を進め、いざ南極に向けて出港。
 だが、流氷帯に入り、身動きもできないまま人々は船から出て宿営地を作る。間もなく船は流氷に押し潰され沈没。
 隊員たちは、アザラシやペンギンなどを狩って命を繋ぎながら、帰還の道を進む。

 大変厳しい状況の中、希望を失わずシャクルトン隊長や隊員たちが南極の氷山を歩き続けたり、脱出用のボートで航海したり、とんでもない冒険となっている。また、作者の絵が、クレヨンパステルのような柔らかくて可愛い絵なのに、南極の荒々しさや厳しさが描かれています。

 子どもが冒険の物語として読んでもいいと思いますし、それが実話だったのだと知るとまた別の感情が湧いてくるように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2017年2月5日
読了日 : 2017年2月5日
本棚登録日 : 2017年2月5日

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