近松門左衛門 「 女殺油地獄 」
田中澄江
初 近松門左衛門 作品。タイトルのインパクトで選んだ。実際に起きた短絡的で 残忍な殺人事件をモチーフにした晩年の作品
犯人が借金苦から抜け出せず追い詰められる状況や 油屋女房が血と油にまみれて殺されるシーンは タイトル通り「油地獄」の状況であり、強烈に印象に残るが 悲劇ではないように感じた。
登場人物それぞれの報われない義理や 人の共感を得られない 情 にこの物語の悲劇性があるように思う
登場人物それぞれの義理
・亡き先代から受けた恩を返すために 先代の妻と結婚した 継父の義理
・武家出身の実母や武士である甥の士道的義理
・親の義理に報いるために 法や倫理を越えて行う義理
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年4月22日
- 読了日 : 2023年4月22日
- 本棚登録日 : 2023年4月22日
みんなの感想をみる