女殺油地獄 (学研M文庫 た 18-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784059020646

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  • 近松門左衛門 「 女殺油地獄 」
    田中澄江


    初 近松門左衛門 作品。タイトルのインパクトで選んだ。実際に起きた短絡的で 残忍な殺人事件をモチーフにした晩年の作品


    犯人が借金苦から抜け出せず追い詰められる状況や 油屋女房が血と油にまみれて殺されるシーンは タイトル通り「油地獄」の状況であり、強烈に印象に残るが 悲劇ではないように感じた。


    登場人物それぞれの報われない義理や 人の共感を得られない 情 にこの物語の悲劇性があるように思う


    登場人物それぞれの義理
    ・亡き先代から受けた恩を返すために 先代の妻と結婚した 継父の義理
    ・武家出身の実母や武士である甥の士道的義理
    ・親の義理に報いるために 法や倫理を越えて行う義理













































  • 近松門左衛門
    女殺油地獄

    心中天の網島 しんじゅうてんのあみしま

    舞台は大阪の北の歓楽街、曽根崎新地。
    紙屋の治兵衛は妻も子もおり夫婦仲も悪くはないが遊女の小春に溺れ、
    叔母、兄の孫右衛門、妻のおさんが必死で止めようとするが治兵衛は最後に小春と心中してしまう。

    女殺油地獄 おんなごろしあぶらのじごく

    大阪本天満町の豊島屋七左衛門の妻お吉は筋向かいの河内屋の与兵衛に遊ぶ金を無心され殺される。

    国性爺合戦 こくせんやかっせん

    韃靼に滅ぼされた明の亡命者鄭芝龍と平戸の日本婦人田川氏との間に生まれた子、鄭成功は大陸に渡り、甘輝、呉三桂とともに裏切り者の李滔天と韃靼王を退治する。

    堀川波鼓 ほりかわなみのつづみ

    鳥取藩の家中の小倉彦九郎という侍と妻のお種。
    子供がいなかったので弟の文六を養子にしている。
    夫が参勤交代で江戸詰の折、鼓の師匠の宮地源右衛門と酒に酔って姦通し、
    証拠を取られてしまう。
    お種は自害し、夫の彦九郎、妹お藤、養子の文六、彦九郎の妹ゆらは女敵の宮地源右衛門を敵討ち。

    鑓の権三重帷子 やりのごんぞうかさねかたびら

    雲州松江藩の表小姓笹野権三は鑓の権三と呼ばれる武芸者。
    家中の娘お雪から縁談の約束に家紋の縫い込んである帯をもらう。
    江戸詰の家老の聟、浅香市之進の妻おさいは娘お菊を笹野権三の嫁にと考えている。
    足利将軍義政公直伝の茶の湯の奥義の記された指図絵図の巻物と引き換えにお菊との
    縁談を勧める。茶の湯の相弟子である川側伴之丞に帯を拾われおさいと密通のうわさをたてられる。
    2人は大阪まで逃げるがおさいが夫市之進に討たれる。

    解説というか感想は巻末にでもまとめてほしい。
    筋が中断されて読みづらい。

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