一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2014年2月14日発売)
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感想 : 84
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中田先生は東大在学中にムスリムに改宗し、現在はカリフ制再興を唱える変わった先生です。
ので、先生の語る宗教観や中東情勢にはそれなりのバイアスがかかってますが、ニュースで見聞きするポイントのつかみづらい話よりはずっと深く理解しやすいです。

そういう私も、西欧化された現代社会で無意識に生活するなかで今の社会システムやものの考え方を当たり前に感じてしまってるわけです。
(議会なんてのが神のアナロジーだとか考えませんわね、ふつう)

そして日本も、アメリカ主導のグローバリズムが提案する人間と社会のありように飲み込まれつつありますが、
その点イスラーム圏の価値観は良い意味で全く異質です。
自分が当たり前であると感じていた価値観が、別の視点からみると違って見える。
イスラームについて学ぶことで得られることは多いでしょう。

カリフ制再興が成るかはわかりませんが、イスラームが今後の世界の動向のカギを握っているのは間違いなさそうです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 内田樹
感想投稿日 : 2014年8月5日
読了日 : 2014年8月5日
本棚登録日 : 2014年3月15日

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