自分の中の大人になってからいつか必ず読むべき本リストのトップ5に入る本であった
子供の頃からずっと自宅(実家)にあったのだ
「星の王子さま」はその時代らしく辞書みたいに紙のケースに入っており、恐らく何度か読んだはずである
内容はちっとも覚えていないし何の感想も持っていなかった
もうすぐ引っ越す実家が相当な量の本を処分したが、「星の王子さま」は残っていた!
何気なく母に聞くと「だって大好きな本だもん」ムフフとのこと
これほど名作と言われる本を読んで、万一何にも感じなかったり、良さがまったく理解出来なかったらどうしよう…
(感受性が人様とズレているのを頻繁に感じて生きているせいである)
長年そんな不安で、読みたいけど読めずに時間が経過してしまった
そんな時、「漫画でわかる世界な名著」で紹介されていたのを読み、よし機は熟した!
わかりやすい翻訳ということで新潮社の文庫本を選択
■ざっくりあらすじネタバレ有■
心から話ができる人もないまま、ひとりで生きてきた飛行機の操縦士の「僕」がサハラ砂漠に不時着する
小さい星からやってきた王子さまに出会う
一度質問したらけっして諦めない王子さま
結構頑固でマイペース(笑)
王子さまの星で咲いた1本の綺麗なバラ
見栄っ張りで気まぐれ、プライドが高かった
お世話してもお世話してもなんだか報われない
その内王子さまはだんだんみじめな気分になり、外の世界へ…
その世界は退屈で量的価値しか見出せないような大人たちの世界だった
地球にたどり着くとキツネが大事なことを教えてくれる
絆を結ぶこと
なくてはならない存在になる
世界で一人だけの人になる
世界で1匹だけのキツネになる
絆を結んだ者しか、ほんとうに知ることはできない
ものごとは心で見なくてはよく見えない
いちばんたいせつなことは目に見えない
「僕」も王子さまと過ごすうち、子どもの頃のたいせつな心を取り戻し、最後は………
「愛」って「愛」を「する」という動詞だと思っている
愛するというおこないを自発的にし続けていく
それが愛が育つんじゃないかなぁ
本質を理解するってとても長い長い時間がかかる
大人になると急にたくさんのことがわかったような気になる
要領良くこなせるようにもなる
でもまた急に心が寒くなる時がくる
苦しんでもがいて一生懸命なのに間違ってたり、わかったような気がして安心したらまた自分の傲慢さが足元を救う
そんな繰り返し
そんな繰り返しだから、こういう本が名著になるのだろう
大事なことって確かに目に見えないし、意外と近くにあるものだ
すぐそういうこと忘れてしまうのだ
忙しさにかまけて大人ってのは…
王子さまと薔薇とのやり取りがとても可愛らしくて切なくていじらしくて…
大人の恋愛顔負け(笑)
(しかし子どもがこれ読んでどう思うのか是非知りたい
きっと何か感じるところはあるのかな?)
読んで良かった!
本棚に「星の王子さま」がある
なんか良いなぁ
好きな時にまた読めるもの
次に読むときはどんな発見があり、何を思うだろう…
またこういう本が何年も何年も何世代に渡って読まれる世の中って捨てたもんじゃない!
なんか嬉しい!
ぜひ実際パイロットであったサン・テグジュペリの「夜間飛行」も読んでみたい
- 感想投稿日 : 2020年5月5日
- 読了日 : 2020年5月5日
- 本棚登録日 : 2020年5月5日
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