図書館の神様 (ちくま文庫 せ 11-1)

著者 :
  • 筑摩書房 (2009年7月8日発売)
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本棚登録 : 6715
感想 : 692
5

とにかく、垣内くんがかっこいい。
その一言に尽きる。

中学の時はサッカーをしていたのに、高校に入ってからは文芸部唯一の部員をしている垣内くん。
中学時代に何やらあったせいらしいが、そこには「諦め」のようなじめじめしたものはなく、毎日文学をして二つとない時間を楽しんでいる。
川端康成と鼻血に笑ったり、部費でサイダーを飲んだり、道端で売れそうな詩を書いたり。
個人の価値観だけれど、私には、せかせかと大会に向けて日々の練習に励むよりも、ずっとずっと青春に思えるのだ。
というより、垣内くんと話したいのだ、単純に。

ところで、この話を最初に知ったのは読解問題で、断片を読んだ時、正直、学校の先生と生徒のあるかなしかの恋の話かと思っていた。
以前に瀬尾先生の本を読んでいて、そんな単純な話はあり得ないと分かっていたはずなのに…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本文学・評論
感想投稿日 : 2015年10月29日
読了日 : 2015年10月26日
本棚登録日 : 2015年10月26日

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