西洋の「哲学」を作り上げてきたものに対して、「脱構築」という考えを示した、デリダは「哲学者」と言えるものではない。
哲学を語る時には、やはりどこかに「妥協」が存在している。
たとえば、言語、権威、理性の働き、真理と名のつくもの、テキスト・・・それを根本からひっくり返すような疑問を投げかければ、自分の首までも同時に締めることになるからだ。
しかし、デリダは、その恐ろしい試みのなかに入っていった。
デリダの考え方は、同時に自分の思考自身に対しても、その基盤を解体を試みつづけ、よろどころのないカオスへと引き入れられてしまう錯覚を抱かせる。
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カテゴリ:
学術書
- 感想投稿日 : 2012年11月10日
- 本棚登録日 : 2012年11月10日
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